仙台ナンシー 事務局スタッフによる訪問同行レポート
みなさん、こんにちは。医療的ケアシッター ナンシー仙台事務局の後藤です。
医療的ケアシッター ナンシーは、看護師が医療的ケア児や障害児のご自宅に伺い、お預かりするシッターサービスです。
私はこれまで他の事業部で勤務をしていたのですが、今年の4月から仙台の医療的ケアシッター ナンシー事務局で勤務することになりました。先日どのようなサービスを行っているか知るための機会として、ナースの訪問に同行したので、その時のレポートをしたいと思います!
今回は、4月に仙台のナンシーナースとして入社したゆきさんの訪問に同行させていただきました。
ゆきさん22年4月入社。フローレンスのナース。 内科外科混合の小児病棟勤務を経て、2022年4月に仙台ナンシーの看護師として入社。 |
ゆきさんは小児病棟で勤務している頃から入院しているお子さんのご家族と話すことが多く、もともとお子さんの在宅での生活に関心を持っていたそうです。
転機は医療的ケア児家庭に在宅看護の指導をするようになったことです。
親御さんがケアに追われて1日数時間しか眠れないなど在宅での生活をより具体的に知ったことで、おうちでの生活を支えたいと思うようになりました。そんなあるとき、ナンシーのHPにある「レスパイトでも使える」という内容を見て、ピンときたそうです。
ナースのゆきさんと最初に会った時、とてもほんわかしていて優しく包み込んでくれそうな雰囲気という印象を受けました。こんなナースが小児科にいたら、親御さんはほっとするだろうな、小児科に限らず自分がかかった病院にいれてくれたらいいなと思いました。
Yくんのご自宅に実際に一緒に訪問!
Yくんは呼吸器をつけており、ナンシーではその呼吸器の扱いや、吸引、吸入、浣腸などのケアを行っています。また、痰が溜まりやすいので、体を動かして痰を出しやすくするマッサージなども行っています。
訪問当初は体調を崩しやすく、ベッドの上で過ごす時間がほとんどでしたが、喉頭気管分離の手術を乗り越え、ナンシーでの様々な活動を通して、今ではバギーで座位の姿勢をとれるようになりました。7月からはナンシーの訪問時間を増やし、ほぼお休みなく訪問できています。
訪問して最初の1時間は、Yくんの好きな音楽をかけながら吸引や歯磨き、足のマッサージなどのケアをします。訪問して最初の頃は、歯磨きをするのを嫌がっていたそうです。お母さんが「一緒にナンシーさんとやっているうちに、自分から口を開けるようになったんです」と教えてくれました。
ケアが終わったあとの1時間は、活動の時間です。
この日は「海」をテーマにした制作をおこないました。ゆきさんは、テープの粘着面に触れたときの、Yくんの反応の違いを見逃さずに「ベタベタしていたね」と声をかけます。
活動の合間にも、吸引のケアがあり、忙しそうにみえますが、落ち着いて穏やかに活動を続けます。
また、6月には父の日の制作も一緒に取り組みました。Yくんの手と足で型取りをして、お父さんへのプレゼントを作りました。
Yくんのお母さんから「こどもの手と足を型どった制作を、お父さんもとても気に入っていました。我が家ではお父さんはごはん作り担当なので、作品をキッチンに飾っていつでも見られるようにしています!」と、喜びの声をいただきました。
医療的ケアシッター ナンシーは、これからもお子さん一人ひとりに合わせたケアや遊びを行っていきたいと思います。
ゆきさんはナンシーへの思いをこう語ります。
「病棟勤務だったとき、おこさんの体調の悪化ではなく、レスパイトのために入院したお子さんがいたんです。親御さんの疲れも溜まっていたし、きょうだいも寂しい思いをしていたようで。でもそのときに、少しでもいいから親御さんもひと息つける時間があったら良いのにと思いました。ナンシーはそういった親御さんへの選択肢になり得るのではないかなと思います」
サービスインしてから初めての夏を迎えた仙台ナンシー。
これからも、ご利用家庭に伴走していけたらと思います。
ご興味がある方は、ぜひお問い合わせしてみてくださいね。