医療的ケア児と家族の「やってみたい!」を叶える  ナンシーが来る日の我が家

こんにちは!医療的ケアシッター ナンシー(以下、ナンシー)を利用しているゆきみです。4歳の息子は指定難病の遺伝子疾患で、それに伴う先天性心疾患や発達の遅れなどがあります。ナンシーを利用し始めてからもうすぐ1年が経ち、ナンシーはすっかり我が家のライフスタイルの一部になりました。

この記事では、ナンシーの看護師さんが訪問してくれた際のスケジュールの一例をご紹介します。訪問中の様子を詳しくお伝えするので、「ナンシーってどんなことをしてくれるんだろう?」と活動内容が気になっている方の参考になると嬉しいです。

ナンシーとは

ナンシーは、看護師による医療的ケア児や障害児のためのシッターサービスです。

こども病院やNICU(新生児集中治療室)などで十分な経験を積んだ看護師が訪問するため、吸引・経管栄養、人工呼吸器や気管切開の対応も可能です。

東京23区内または横浜市在住で、0~18歳までの医療的ケア児や障害児を対象としています(2021年10月より宮城県仙台市でも展開予定)。通常の訪問看護との併用も可能で、訪問看護と異なるのは、看護師が子どもの成長を促す遊びや学びも提供してくれる、という点です。

ナンシーの1日

9:00 看護師さん到着、引き継ぎ

インターホンが鳴ると、廊下のドアの前で今か今かと待ち構える息子。看護師さんが入って来ると満面の笑みでお出迎えをします。

看護師さんが手洗いうがいをする様子をしっかりチェックしたら、息子も一緒に手を洗います。手を洗うのが大好きなので、誰かが洗っているのを見ると自分も洗いたくなるようです。笑

排便の程度、摂食・注入の具合、吸引は必要か、通所施設に行ったかなど、先週から今週にかけての様子や体調をお話して、引き継ぎ終了です。引き継ぎ後は、わたしはお昼まで自由に過ごしています。最近は資格取得のための勉強時間にあてることが多いです。基本的には保護者の付添いは必要ないため、集中して取り組むことができています。

9:15 注入の続きを開始

この日は朝ごはんの注入がまだ残っていたので、続きを看護師さんにお願いしました。「ごはんの続きするよ~」と優しく声をかけながら息子のペースに合わせて注入してくれるので、安心してお任せできます。

9:45 バイタル測定

注入が終わったら、SpO2や体温を測ったり、肺や腸の音を聴診器で確認してくれます。息子は現在、他の訪問看護等は利用していないので、ナンシーの看護師さんに定期的に体調の確認や管理をしてもらえて、とても助かっています。

10:00 絵本読み

お気に入りの絵本を「これ読んで~」と持って来ました。歩いたり動いたりすることが大好きな息子ですが、注入後なので静かにお腹を休めるためにも大切な読書タイムです。

10:30 お散歩

まだそんなに気温が高くなっていなかったので、自宅の周辺をお散歩。保冷剤入りリュックを背負って帽子を被り、看護師さんと手を繋いで「いっちに、いっちに!」と張り切って探検していました。なかなか外出するのも難しいご時世ですが、外の天気や季節の変化を感じられていたらいいなと思います。

11:00 シャワー、保湿、水分補給

お散歩から帰宅したら、シャワーで汗を流します。頭からお湯を被ってもへっちゃらな息子、とても楽しそうな声が聞こえてきました。シャワーの後は、経管栄養のテープの貼り替えをしたり、保湿剤で皮膚のケアをしてもらいます。ずっとテープを貼りっぱなしなので、どうしても頬が荒れがちですが、看護師さんが丁寧に保湿剤を塗り込んでくれるお陰で、肌荒れがかなり改善されました。また、たくさん汗をかいたのでシャワー後は水分補給もしっかりしてもらっています。

※入浴は看護師がひとりで安全に行えることを確認した上でお受けしています。保護者の方の同席をお願いすることもございます。

11:30 椅子に座っての活動

お名前を呼んでもらい、今日の日付や天気の確認をして「はじまるよ♪」のお歌をうたったら、シール貼りやお絵かき、季節の製作などの時間です。椅子に座って作業をするのが苦手な息子でしたが、看護師さんに習慣づけてもらったお陰でだいぶ慣れてきて、最近はすごく楽しんで作業をしています。この日はお絵かきの道具を積み上げるのに夢中になっていました。

11:45 お片付け

「お片付け♪」のお歌をうたいながら、遊んだおもちゃや絵本をしまいます。お片付けもすっかり習慣となり、今は活動で使ったグッズをしまう「ナンシー用ケース」にカードを入れることにハマっているようです。

ナンシーの看護師さんと児童発達支援管理責任者さんお手製の、今日の日付や曜日、天気が学べるグッズ。遊んだ後はケースにお片付け。

11:50 引き継ぎ

看護師さんから活動の内容や息子の様子の報告をしてもらい、訪問は終了です。たっぷり遊んでもらってシャワーでさっぱりして、とってもご機嫌な息子。看護師さんとバイバイするときはいつも名残惜しそうにしています。

この1年を振り返って

約1年間、ナンシーの看護師さんが定期的に訪問してくれたおかげで、息子は家族以外の大人と信頼関係を築くことができ、精神的にも大きく成長しました。看護師さんにわたしの相談に乗ってもらったり、息子の成長を共に喜んだりもできて、子育ての頼もしい味方ができて嬉しいです。

色々な感覚を刺激するおもちゃを持ってきてくれたり、新しい手遊び歌を教えてくれたり、お片付けやトイレトレーニングなどを習慣づけてくれたりと、家族だけでは難しかったことを、自宅にいながらたくさん経験させてもらいました。

ナンシーの看護師さん達と関わる中で、ゆっくりではありますが着実に成長する息子を見て、療育の素晴らしさを実感し、わたしも子どもとの関わり方をきちんと学びたいと思い、保育士資格取得を目指して勉強中です。ナンシー訪問中は落ち着いて勉強できるのでありがたい時間です。

ナンシーは日々息子の興味や関心を引き出し、「やってみたい」を叶えてくれていますが、わたしの「やってみたい」ことの発見にも繋がり、サポートしてくれています。これからも、ナンシーと共に、家族で色々なことに挑戦していけたらと思います。


ナンシーは、お預かりを通じて、それぞれのご家族の「やってみたい」を叶える事業です。信頼できるナースとともにお子さんの「やってみたい」、親御さんの「やってみたい」を叶える第一歩を踏み出してみませんか?

ナンシーの訪問をご希望される方は、下記のフォームよりお問い合わせください。

※ナンシーの感染症対策について、詳しくはこちらの記事をご参照ください。
新型コロナの緊急時も障害児家庭へ看護師が訪問する理由【医療的ケアシッターナンシー】

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