仙台ナンシーの医療的ケア児とおうちで夏祭り!

こんにちは、医療的ケアシッター ナンシー仙台事務局(以下:仙台ナンシー)です。
「医療的ケアシッター ナンシー」は、看護師が医療的ケア児や障害児のご自宅に伺い、お子さんをお預かりするシッターサービスです。

ナンシーは訪問看護と異なる制度を利用しているため、2~3時間と長時間の訪問ができ、医療的ケアの対応以外にも、制作や遊びを通してお子さんが楽しく過ごす時間を持つことができます。

子どもたちの夏といえば祭り。外出できない子どもたちにも夏祭りを楽しんでほしいという思いから、仙台ナンシーが夏祭りをご自宅にお届けしました。

今回はその様子をお届けします。

お子さんたちが楽しめるにはどうする?準備は試行錯誤の日々

夏祭りといえば、「金魚すくい」「千本くじ」「かき氷」「水ヨーヨー」…
準備をするなかで一番工夫したことは、千本くじの紐を仙台ナンシーのご利用者さんが、どうやったら楽しめるようにできるか。利用者全員のお子さんの顔を思い浮かべながら紐は何が適切なのか、太さは、長さは、色はどうする?視覚の刺激はどうか?興味を引くものか?触覚としてどうか?担当の看護師が、色んな素材を試しながら一つひとつ丁寧に決めました。

千本くじの試作を試す看護師たち
千本くじの試作品を試す看護師たち

また、企画当初は金魚すくいを検討していましたが、ナンシーのご利用者さんたちは「すくう」ことが難しいので釣りへ変更し、磁石で釣れるものへ改良していきました。
お子さんたちが楽しむ姿を想像しながらひとつひとつ変化させていきました。

生まれて初めてお父さんと一緒に金魚釣り

いよいよ訪問当日。
ケアが終わったらお楽しみの夏祭りの時間です。お囃子を流し、仙台ナンシーの夏祭りがスタート!

「仙台の夏祭りだよ」と声をかけて、お父さんの抱っこで金魚釣りをしました。
これがAくんの生まれて初めてのお父さんとの金魚釣りです。お父さんは、「魚の活きが良いね!」と言いながら魚が泳いでいるように動かしてノリノリで一緒に楽しみました。
「まさかAと一緒に金魚釣りできると思わなかった」と喜んでいました。

金魚釣りをする男の子
金魚釣りを楽しみながら、実は「物を握る」という練習をしています。

こちらはRちゃん。座位保持椅子に移動して金魚釣り遊びをしました。一度に2匹をGETする匠の技を見せて、大きなため息をひとつ。達成感のため息でしょうか。そのあとも再び2匹いっぺんに釣りあげて、まるでプロの釣り人のようでした。
ママが外出から戻った時に、大漁の戦利品をお見せして喜んでもらいました。

金魚釣りをする女の子
同じ金魚釣りでもお子さんの状態に合わせて遊び方を変えます。

千本くじでお宝ゲット

千本くじは、はじめにおおきなカブの絵本を見て「引っ張る」ことへのイメージを膨らませました。紐を何色にするか迷ったり、何が出てくるのかドキドキしながら引っ張りました。きれいな色の布の紐を引っ張る時も、出てきた景品を触って「これは何かな?」と言いながら楽しみました。

Rちゃんをバギーに乗せて、「どのくじを引く?」と聞くと、指を動かしたり息遣いで教えてくれました。全部のくじを引いて景品を取りました。

千本くじを引く女の子
千本くじを看護師と一緒に一生懸命引っ張っています。上手に引けるかな?

普段座る機会が少ないRちゃんも、くじ引きを見るとこの日は目のパチパチが増えて、そのまま座位でくじ引きを楽しみました。

かき氷・綿あめ・水あめの3つともしっかり観察していて、特に綿あめの袋についていたキャラクターに一番反応していました!かき氷は冷たいんだよと顔にピタッとすると口がピクッとなったり、綿あめの中身に触れて少し手が動いたり。色々な感触を感じていたようです。お母さんもお姉ちゃんも「可愛い」「大掛かりで凄い」と喜んでくれました。

千本くじをひく男の子
どの色かな引こうかな?

ご利用家庭からは「子どもに障害があったから、自分の子どもが作ったものをもらったり飾ったり、行事に参加することなんてないだろうと思っていました。ナンシーさんが入ってから、それができるようになって嬉しい」という声をいただきました。
医ケア児だって家族と遊びたいし、家族も我が子と遊びたい。そんな夢も叶えていきたいなと思った夏祭りでした。

お祭りのトリは、やはりこれ!

仙台ナンシー初めての共同製作の花火

仙台ナンシーで大輪の花火を打ち上げました。
こちらは、仙台ナンシーのお子さんたちの初めての共同製作です。花火は、お子さんの作品です。今できることや得意なことで、それぞれの状態に合わせた感覚遊びを取り入れて作りました。
親御さんが見たら、どれを作ったのか、どのイラストがお子さんを表しているか分かるようになっています。仙台ナンシーのお友達みんなで一緒に「はいチーズ!」

夏祭りを通して、ご利用家庭との会話も少し変化しました。ケアや症状の話だけでなく、これまで以上に遊びの話ができるようになったと感じています。私たちはそれがとても嬉しいです。

これからも、お子さんのやってみたいに寄り添った季節の遊びやイベントを行っていきます。

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